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福岡ホークスのドラフト・ファーム情報を中心に鷹の未来を楽しむブログ

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血の涙を流す想いで杉内にお別れを? 

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プロ野球界歴代NO1監督逝く 

少し、ブログのお休みをするつもりだったのですが(アジアシリーズはCSチューナー不調で見れんのですよ。神宮大会は見れるのに。来年、買い変えます)、私がプロ野球史最も素晴らしいと思う、監督が大往生されたので、一言、追悼の言葉をと。

広岡達朗氏も「歴代NO1監督は?」と問われると「西本幸雄」と答えています。さすがの見解だと思います。西本さんの何が凄いかって、いまでいえば、カープとベイスターズの監督やって、それぞれ4・5年で優勝させた上で、退任後も約10年ほどは強豪チームとして君臨させたってぐらいのあり得ない偉業を阪急・近鉄という当時のオンボロチームで成し得た監督なんです。
そして、その偉業は「編成能力」には頼らず、ほぼ「育成能力」で成し遂げたってのも凄いですよねぇ。特に「野手・打者育成」においては、まずこの監督の右に出る人はいません。(王貞治もいい線行ってたけど)阪急時代の「長池・加藤・福本」という球史に輝く選手だけにとどまらず、近鉄ではやや小粒でしたが「梨田・羽田・平野・栗橋・吹石・佐々木」といういぶし銀の選手を多数輩出しています。(弟子っ子に良い打撃コーチが多いなぁ)

打撃ゲージにへばりついて、選手と一緒に汗をかいて指導する姿を、野村は「打撃コーチのようなもの。だから、品格ある、もうワンランク上の選手が育たなかった。」などと述べていました。そのうえで、野村は、西本御大のライバルである川上監督を「打撃指導ではなく、人間教育を施した徳のある指導をしていた。」と持ち上げていますが、どうなんでしょうねぇ。それって、プロ野球に必要なんですかねぇ。
野球選手なんちゅうのは、技術屋のこだわりやで、監督なんてのは、中小企業の社長、社員から「親父さん」と呼ばれ、慕われるような人材であるのが望ましい気がしますけどね。ファンも感情移入しやすいし。血が通っている気がします。少なくとも、この西本御大ほどOBが慕い続けている人も珍しいんで。人間なんて、そういった姿から何かを学ぶもんじゃないでしょうか?わざわざ、人生訓・教育論のようなもんを黒板に書かなくても。

あまり、詳しく語られていない、西本御大の打撃指導ですが、インタビュー記事などを読むと、当時としては画期的というか、人間工学に基づいた指導をされていたようです。一番大事な事を「脱力」と考えられ、「バットのような重いものを振ろうとしたら、人間はいらん力がどうしても入る。そこを見抜いて、力の抜き方を指導した。」と述べられていました。人によっては、ケン玉を使って、「フワッ」とする体の使い方を指導したとか。スウィングをする為の人間の体の使い方・構造を理解させて、それから、クソミソに打たせて、それを体に染み込ませる指導だったようです。

また、ファームの打撃数の重要性を初めて教えてくれたのもこの人でした。20年近く前に読んだ、新聞のコラムで大卒ドライチルーキーの長池さんが2年目に開花した事について、「ファームで打数を経験してきた奴は強いよ。ちょっと打ったからって、簡単に上に上げなかったのが良かった。」(後年、この発言は長池さんの証言とは若干のズレはあったのですが。長池さん自身が上に行くのも躊躇っていたのだという)と発言されたのが紹介されてて、ファームで打席に立つ意義を訴えておられ、それが強く記憶に残りました。当時から、ちょいちょい雁ノ巣に行ってたのもあって。
いまでこそ、ファームである程度の打席数をこなす事が、一軍への近道といった分析等がありますが、その当時は、ファームで打席をこなす事に、さほどの意義があるとは、一般的には思われていなかった気がします。だからこそ、そのコラムが印象深かったわけで。

一軍の監督は、采配こそが監督の能力とされますが、一軍の監督であっても、西本御大のように「育成能力」に長けていれば、常勝チームを創れる事を証明してくれた事は、本当に大きな業績だったと思います。
この素晴らしい監督を我々はいつまでも覚えていかなくてはと思います。プロ野球界の為にも。合掌





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鷹VS竜 日本シリーズ観戦記第7戦 二人の敗者復活戦 

【1回表】=この前とは全然違う杉内=

立ち上がりに難がある杉内だが、珍しく綺麗な立ち上がり。前回の日本シリーズ登板と違い、コントロールも良く、投げ終わりの体勢がフラフラと3塁側に流れていない。左足がゆったりと四股を踏むようについてきている。今年の中でもピカイチの出来ではないか。チェンジアップもアウトローにスっと沈んでいる。カーブも大きく、縦割れしている。

【1回裏】=この前ほどでは無い山井=

前回、バツグンの投球を見せた山井だが、悪い時の特徴である、ストレートのシュート回転が散見される。本多がレフト前に打ったのがまさにそれで、アウトハイに浮いた感じの強くないストレートだった。前回はもっと、しっかりと指に掛かったストレートで、球速以上の威圧感があった。
しかし、気掛かりなのが、高目のストレートをやたらと審判がストライクコールしている事。アウトローにズバっと決める杉内のストレートは取らず、山井の浮いたストレートを取っているのは、やや不利か。

ポンちゃんの盗塁がアウトになったが、攻めの姿勢こそがホークスの攻撃。全く問題なし。

【2回表】=杉内の異変=

この回の杉内は1回と別人。投げ終わりがフラフラし、チェンジアップが浮き始める。これが一番怖い。特に和田・平田のような右に長打を打てる打者には致命傷になりかねない。
それに、トップからリリースまでの肘の「切り返しの間」が違う感じを受ける。左肘から先に打者に向かっていってない。ボールが肘よりも先に出ている印象。この「間」「肘の角度」が作れていない無い事が、骨盤の回転とリリースとの若干のズレが生じさせて、おかしな体勢になっているのか。当然、リリースポイントも安定せず、コントロールにブレが生じる。

【3回表】=また、杉内が戻る=

この回、また杉内のフォームが安定する。フォームの安定はチェンジアップの落ち具合にも大きく影響している。良い時は外の低目に決まっており、分かっていてもあれは打てない。
中日の荒木は、ホークスの多くの投手の変化球を拾うように打う、技量の高い打撃で、ヒットにしてきたが、さすがに杉内の決まった時のチェンジアップは、ミート出来ず、ファーストフライ。

【3回裏】=ホンマモンの長距離打者の打ち方=

多村が、インハイに浮いてきたシュートをライト前にポテンヒット。高目をなんとか当てて、ヒットゾーンに落とすのは、多村の真骨頂。これがポイントが前になれば、レフトスタンドへ持っていける。ここを今後も打ちにいって欲しい。
続く、長谷川はインコースストレートをセンターオーバーツーベース。大きな弧のスウィングでボールを乗せて、遠くに運べる、この長距離砲の打ち方こそが、長谷川の真の姿。あの打球の強さ・回転があるから、センターにボールをこぼさせる。ただ、当てた打球なら、外野手も取りやすい。長谷川はこの打球を打てる、自分の能力ももっともっと自覚すべき。率への意識なんか、捨てちまえ。いずれ、率は付いてくる。

ランナー2・3塁で打者は山崎。細川よろしくバスター打法で、投手を揺さぶる。山井は動揺し、0-3に。そこから、バスターからバントの構えで、一瞬「スクイズか?」と思わせ、山井を揺さぶり、ストレートのファーボールをもぎとる

代わった小林正から、ムネが押し出しファーボールを選ぶ。ランナーを置いてからのリリーフが多く、コントロールが良い小林でもノーアウト満塁からのリリーフではこうなる事は致し方ない。改めて、同じ状況で抑えた森福には感服する。
しかし、その後、ネルソンを投入してきて、後続が続かず、1点に終わる。ネルソンは、前回の登板と違い、ストレートの厚みがある。前回は、小久保がライト前に打てた、同じ外の高目のボールをミートし損ない、センターフライ。

【4回表】=ミートされても飛ばされないストレート=

杉内のストレートも厚みがある。和田一が外のストレートをジャストミートしたが、思った以上に伸びず、ライトフライ。ネルソンの出来からも、ここから投手の我慢比べが続きそう。

【4回裏】=チャンスに強いガッツマン、我らのカツキ=

ネルソンはフォークが冴えまくる。縦の角度のあるストレートとフォークの組み立てはそうは打てないだろう。そのなかで松中がファーボールを選ぶ。次に松田が、送りバントをしたが私は疑問だった。2塁に送ったからといって、松中がヒット一本で返ってこれるなんて思えず、それなら、バントでアウトをくれてやらず、松田・多村・長谷川の3人の長打力に期待した方が効率が良いと思ったからだ。

続く、多村は、スライダーをセンラーライナー。少し前ポイントで打った、多村のあの打球がセンターオーバーしないとは想定外。バントをして2塁に送った事で、ヒットを欲しがり、スウィングスピードが緩んだのではないか。長距離砲の前にバントをした弊害のひとつかもしれない。

長谷川は当然の敬遠で、ランナー1・2塁で山崎勝己勝負。願いはひとつ、「ファーボールを選べ」だった。(カツキ、ゴメン)ヒットを打っても、外野手は前で、しかも、セカンドランナー松中では点が入るはずもないと思っていたからだ。

ただ、細川同様に山崎勝己もシーズン後半に柔らかい構え、ステップに変更して、前半ほど悪い感じは持っていなかった。
この日の解説の梨田の現役時代ようにコンニャク打法と呼ばれるような、体を思い切り揺さぶりながら、投球フォームとのシンクロを図り、間が作れてはいた。それでも、さすがにネルソンのボールには押し込まれて、セカンドへの深いフライだろうと予測していたが、外寄りの高目のストレートを前ポイントでしっかりと上から叩き、ライト線寄りのヒット。
松中は足の遅さをカバーするように、捕手のタッチをかいくぐる、見事なスライディングで、貴重な2点目のホームインとなった。

【5回裏】=ネルソンのフォーク祭り=

さきほどの回で点を取られた、ネルソンだが、この回は、フォークが冴えまくる。ポンを空振り三振。内川をピーゴロ、小久保三振はいずれもフォーク。
前の回では、松中がこのフォークをしっかりと見極め、四球を選んだ事から、フォークの比率は減っていた。山崎もあの場面でフォークを投げられたら、まず、前に倒れるようなスウィングで空振りしていただろう。しかし、あの回の谷繁の頭には、松中の事もあり、「落ちが大きすぎるフォークは四球の可能性がある」と思ったのではないか。そういう意味でも、フォークを見極めての松中の四球には、価値があった。この回の3人のように分かっていても、振ってしまうほどの威力があったのに、谷繁にしては、珍しいミスをした。

【6・7回表】=杉内と勝己の敗者復活戦=

CS第3戦、10回杉内の気力を奪う、おかわり君のツーベース、日本シリーズで平田にレフトフェンスへのタイムリーツーベース、しっかりと叩かれたのはどちらもインコース狙いのストレートだった。さきほどの回から、解説の野村、中日スコアラーの話からも「インコースのボールが少ない」との共通した見解があった。

しかし、この回から、この杉内・山崎バッテリーは、大胆なイン攻めを敢行する。杉内の最も素晴らしい、打者が思わず、見惚れて、見送ってしまうようなインローへのストレートが蘇る。その同じコースへ、ギュっと曲がってくるスライダーが打者のスウィング軌道を崩す。当然、2点目があってのこその攻めだろうが、これこそ、杉内の本領発揮。
荒木にはインストレートでレフトフライ。井端には、インローへのスライダーでサードゴロ。和田一には、1-1からインローへズバっとストレートで見送らせ、同じコースへのスライダーで三振。

このシリーズで徹底されていた、右打者へのインコース攻めの総仕上げともいえる、戦闘力溢れる投球。今季、散々悔しい思いをしてきた、このバッテリーだからこそ、その迫力が増幅していた。何度負けても立ち向かう気持ちが勝利へ導く。

ちなみにイン攻めが少ないから、アウトコースのチェンジアップを狙えという、野村と中日スコアラーの見解は疑問。あれだけ、インを攻められるとアウトコースに踏み込める訳も無く、なにより、3回からは、分かっていても、当てられない一級品のチェンジアップも取り戻していた。配球を読めば打てるってのは、一昔前の野球。あのインコースストレートを一発で仕留められるような、美しく、強いスウィングが出来る打者の方が、求められる時代となっている。ファンはそれを渇望しなきゃならない。受け身である打者が、余計な事を考えすぎるとそれは出来ないのも知っておくべきだ。

【7回裏~】=やっと打てた浅尾、そして、フィナーレへ=

投手は浅尾。ここで、さんざん、浅尾攻略無くして、シリーズ勝ち越せずと書いてきた。先頭のムネが四球を選び、続く、本多がセーフティ気味の送りバント。このセーフィ気味がベンチのサインであったら、このシリーズの攻撃面で、最高の采配だったろう。このバントを浅尾が見事なフィールディングで本多を補殺したものの、浅尾は足を痛める。日本シリーズで散々登板してきたツケを払ったともいえるシーンであった。

続く、内川がイン寄りの高目ストレートをセンター前タイムリーヒット。浅尾を潰すのは、高目のストレートを叩けと言ってきた事も実践してきてくれたのが、本当に嬉しく、感無量。私のメモには、「これで勝った。日本一にふさわしい攻撃力。」と書いてある。見つからなかったジグゾーパズルの最後のワンピースがはまったかのようだ。アンコールで一番聞きたかった曲が演奏されたようだ。

この後、8回はファルケンボーグ様が相も変わらず圧巻の投球。これが出来たのも、5・6戦を休まさたリリーフ陣の厚みのおかげ。そして、9回にファルキーの右肘ライナー直撃アクシデント後には、森福・攝津のリレーで中日を寄せ付けず、勝利に導く。
9回のヒット・降板は予想外だったが、森福・摂津の登板は、まるで予定通りだったかのように、安定感ある投球を演じる。そこには、セイバーメトリクスなどでは計り得ない、真の投手力があり、それをプロ野球ファンにみせつけた。






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二人の敗者(CSファイナルステージ回顧録) 

狛江の鷹さんから、CSファイナルステージ、第3戦回顧録を寄稿して頂きました。今日の決戦に向け、非常に良いタイミングで、杉内の熱闘を思い起こさせて頂きました。まるで、ナンバーの回顧録のように非常にち密で、気持ちも伝わってくる名文です。ぜひ、ご覧ください。

涌井秀章 9勝12敗 防御率2.93
杉内俊哉 8勝7敗 防御率1.94
これが2011年レギュラーシーズンのホークス・ライオンズの両「エース」の成績だ。
「エース」をかっこ書きにしたのはこの成績がチームにとって、そして何より彼ら自身にとって不本意なものだったからだ。
涌井はシーズン前から右肘の故障に悩まされ、6年ぶりの1桁勝利。そして3つの借金をつくってしまった。
杉内は防御率こそすばらしいものの、打線の援護に恵まれず、また後半戦では右肩の故障もあって5年ぶりの1桁勝ち星。勝利数は昨年の半分に終わった。
両者はクライマックスシリーズセカンドステージの第3戦の先発投手として相まみえた。もし、涌井・杉内が例年通りの成績を収めていれば、各々のクライマックスシリーズ初戦の先発だったはずだ。それが、杉内は第3戦。涌井に至っては第1ステージから数えて5戦目にようやく先発した。これが、現在の彼らのチーム内での立場を端的にあらわしている。杉内・涌井はこの対戦をどのように受け止めていただろうか。

2011年11月5日13時1分、試合が始まった。
立ち上がりは両投手とも好調。1回は両投手とも相手打線を三者凡退に討ち取る。杉内は右打者の内角に決まる変化球、涌井は左打者の内角をつく球が効いている。

2回、両者とも走者を出しながら3人で終わらせた。杉内は先頭中村を左の二の腕にまともに当たる死球でランナーに出すが、次のフェルナンデスを外角に抜いた球で併殺。浅村は真ん中低めの球を一邪飛。コースは甘いが球のキレが上回っている。
涌井は1死後の松田にフォアボール。きわどいところを見られた。しかし小久保の初球で走者松田が盗塁失敗。小久保をピッチャーゴロに打ち取る。低めを丁寧に突くピッチングだ。

3回、杉内は1死から銀仁朗に外角球をうまく合わせられ初安打を浴びる。次打者熊代が送り2死2塁。栗山を
ファールで2ナッシングに追い込むが3球目の変化球をライト前に打たれる。銀仁朗がホーム突入。しかし、ライト多村がストライク返球で本塁タッチアウト。味方の好守備で初めてのピンチを逃れた。
涌井は先頭の多村に低めを捉えられるも、ライナー気味のセンターフライに討ち取る。続く長谷川は外角の変化球で三振、山崎を同じく外角の変化球でサードゴロに討ち取る。いずれも最後の球はスピードを殺し、タイミングをうまく外している。

4回、杉内は1死後、中島にスライダーが真ん中に入ったところをセンター前にはじき返される。中村はチェンジアップがうまく決まり三振。次のフェルナンデスの時、中島が盗塁成功で再びピンチを迎えるが、フェルナンデスは膝元のチェンジアップでサードゴロに討ち取る。このあたりから、チェンジアップが低めのコーナーに決まり始める。
涌井は先頭の川崎を外角高めの球でサードゴロ。本多を真ん中低めのチェンジアップで補邪飛。内川を内角高めのストレートでショートゴロ。ストレートが低めに伸び、打てる球がない。

5回、杉内は三者凡退。ストレートのキレが増し打者が力負けしている。涌井は圧巻。カブレラ、松田、小久保を三者連続三振に切って取る。これで涌井は5回までノーヒット。杉内も3安打無得点ながら2度のピンチを背負っており、前半戦は涌井が押し気味にゲームを進めた。

6回、杉内は三者凡退。コントロールのブレが少なくなってきた。前回から目立ってきた球の力もあって、打者を圧倒している。涌井は先頭の多村に甘く入った変化球をセンター前に運ばれ初安打を喫すると、続く長谷川もやはり甘い変化球をライト前ヒット。山崎に送られ1死2・3塁のピンチを背負う。しかし、次の川崎は抜いた初球を打たせセカンドフライ。本多にはセンター後方にいい当たりをされるが熊代のファインプレーで救われた。5回までとは別人のように決め球が甘く入ってしまう。

6回以降、杉内と涌井の勝負という観点からすると、杉内が一方的に押しまくり、涌井がひたすら堪え忍ぶという展開が9回まで続く。杉内は4回2アウト目から丸6回分をパーフェクトに抑えている。
一方の涌井は6回から9回まで毎回安打を打たれ、特に6回から8回は先頭打者を出した上、四球を含めると二人以上のランナーを出している。しかし、要所を併殺で切り抜け、何とか得点は許さない。

この時両者はどんな想いでいただろうか。
涌井は味方が1人のランナーも出せない状況を見たとき、自らの負けを予感しただろうか。それとも味方が点を取るまでは自分も点をやらないと気合いを入れ直しただろうか。
杉内は味方のチャンスがことごとくつぶれていくのを見て、シーズン中の援護の無さを思い出していただろうか。それとも今日こそそのジンクスを破るときと思い直しただろうか。
こうして両者とも9回を完封し、ともに10回のマウンドに登った。

10回表、杉内は中島を三振に切って取る。これで18人連続の凡退。次の中村、初球はアウトロー一杯のストレート、2球目はチェンジアップが低めに外れる。3球目はストレートが外角に外れ2-1。4球目はスライダーでファールを打たせ2-2。5球目、ストレートが甘く入り、レフトフェンス上段直撃の2ベース。
次のフェルナンデス、初球はストレートが高めに外れボール。そして2球目、杉内の127球目。チェンジアップが甘く入ったところをレフト線に運ばれライオンズに1点を奪われる。
口を開き呆然と外野を見る杉内。もう力が入らない。両膝に手を当てて足下を見つめる。高山コーチが慰めるように杉内の腰を、肩をたたいているが顔を上げられず、帽子を目深にかぶったまま1塁ベンチに下がる。スタンドは拍手で迎えるが、ベンチの中でも顔をタオルで覆って顔を上げられない。まだ試合は終わっていないが敗者の姿がそこにあった。
その後ライオンズは金沢、森福に抑えられ10回の攻撃は1点に終わった。

10回裏、涌井は松田をライトフライに討ち取るが、続く小久保に初球をしぶとくセンター前に運ばれ1死1塁。代走福田。次の多村の初球にスタートを切る。多村はサードゴロに終わるが2死2塁。次の打者はこれまで2安打の長谷川だが、ネクストバッターズサークルには前日に代打満塁ホームランを打った松中が出て、長谷川との勝負を促す。初球は内角の変化球が外れる。福田のリードオフが大きく銀仁朗が2塁に牽制球を投げるもきわどくセーフ。2球目は内角低めの変化球を空振りで1-1。3球目も内角低めの変化球を空振りで2-1。4球目、外角低めの素晴らしいストレートが行くがボールの判定で2-2。5球目、今度は内角低めのストレートがきわどく外れ3-2。そして6球目、涌井の127球目。真ん中低めのカットボールを長谷川が右中間にはじき返し、同点に追いつかれた。
三塁近くで打球が飛んだ方向を呆然と見つめる涌井。マウンドに戻るが、杉内同様両膝に手を当てて足下を見つめる。もう投げられない。アンダーシャツの袖で目のあたりをぬぐい、帽子を目深にかぶって3塁ベンチに下がる。数分前、杉内が見せたのと同じ敗者の姿がそこにあった。

杉内と涌井の投手戦に勝者はいなかった。9回を完封した両者が10回に1点ずつとられ、二人とも敗者になってしまった。
もし、涌井と杉内がレギュラーシーズンにいつもどおりの成績を上げていたら、二人は直接対戦することなく、それぞれに勝者となり、晴れやかにヒーローインタビューを受けていただろう。しかし、巡り合わせが生んだ残酷ともいえる結果こそ二人が両チームの真のエースであることを改めて示したと私は思う。そして、彼らの今シーズンを象徴するように、この至高の投手戦はホークスのCS突破の陰になり、十分に語られない。その記憶を少しでも記録にとどめておきたい。その一心でこの駄文を書き留めておくことにした。最後までおつきあいいただきありがとうございました。

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解説者を解説する 

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鷹VS竜 日本シリーズ観戦記5  

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鷹VS竜 日本シリーズ観戦記4 苦い勝利 

【ベンチの大きなミスを救うリリーバー】

このシリーズで最もまずい試合運びだったと思う。このまずさを引き寄せたのは、ベンチの采配。とりもなおさず、いっぱいいっぱいのホールトンを6回に何故か、続投した事。色んな理由を考えたが、さっぱり分からない続投だった。シーズン中でもあり得ないし、ましてや、この短期決戦であってはならない。
ホールトンは、前の回もストライクを取るのに汲々としており、ストレートでストライクを取るには135㌔まで球速を落とさなきゃならない状態だった。しかも、相手の代わった山井がバツグンの投球をしており、1点を守る試合展開であったのだから。

馬原が事実上、いないようなものの為、リリーフ陣が足りないというのはあろう。しかし、そこは、大隣・岩嵜に賭けるべきではなかったか。この二人が、あの時のホールトンより劣るはずもない。日本シリーズ初登板、しかも慣れないリリーフというプレッシャーはあったとしても。ここで攻めの采配を何故やらないのか?大隣・岩嵜でなくとも、吉川でも十分だったはず。今、考えてもあの続投が、チームを危機に陥れた。これは、悪いなりにあそこまで粘ったホールトンを悪くいっているのではない。

それにしても、そのベンチのミスを覆い尽くす森福の圧巻の投球だった。ノーアウト満塁で三振が欲しい場面で、代打小池を外シュート。平田をインのスライダーで詰まらせ、レフトフライ。(内川、なんとかキャッチ。あれはもっと余裕を持って取れたはず。足が遅いのか、ポジショニングが悪かったのか)(PS:足の運びが悪い。まっすぐ追えていない。キャンプでもう少し外野守備の向上を目指すべき。もっと巧くなきゃ困る)
最後は、谷繁を外スラ(PS2:外のストレートでした)で、ショートゴロと、ファーボールを出せない場面で、インにアウトに投げ分ける勇気と技量に酔った。普通は、押し出しが怖く、どうしても真ん中近くに放ってしまうものだが、それが全く無いという凄まじさ。全てが対角線へ。インに投げた後にアウトいっぱいに投げるというのがプロであってもどれだけ難しい事か。(野村はそれを理解していない気がする)コントロールの凄みとはまさにこの投球の事だろう。

【ファルケンボーグに頼るのはベンチのヒットじゃない】

8回からはファルケンボーグの登板。この回は3番から始まるというのもあって、ここで一番強い投手をつぎ込むのは、常套手段。9回に抑え投入といったおかしな事に囚われず、フレキシブルにファルケンボーグを起用したのは、ベンチのヒット策といえる。
しかし、そのファルキーに2イニング頼る形になったのは、解説の山田久志が言う様な「ベンチのヒット策」などでは決してない。ファルケンボーグが凄すぎて頼れただけにすぎない。出来るなら、4連投目の2イニングは避けるの方がヒット采配。ファルキーは、ガラス細工のような投手だけに、ファルキーが潰れた瞬間にホークスは終わるリスクを背負っている。あの体の弱さを山田は知らないのだろう。
こうした巡りになったのも、6回の続投が招いたと思う。6・7イニングを他の投手でまかなっていれば、森福・金沢・ファルキーで2イニングをまかなえたはず。

落合もおかしな采配をちょいちょいしているが(最後に谷繁打たすのは笑った。というか、谷繁以外に捕手を作っていない点で監督としての能力は劣る)、投手に関しては、度胸があり、攻めており、それでいて最後の6・7戦死闘を見通した起用はしている。この日の山井起用は、その大決戦にプラスに働くはず。あそこまでスライダーがキレていれば、打てるはずもない。田中マー君並みの投球だった。私なら、7戦目は山井を先発にする。中日にすれば、山井の収穫で、負けてもさほど痛くないはずだ。まぁ、ホークスのファルキー同様に中日も浅尾に頼りすぎだが、浅尾の体の強さならありだと思う。

【前半の打撃陣は称賛に値する】

後半打てなかったので、褒めにくいが、初回によく川井を捕まえたと思う。(PS3:やっと予想が当たりましたね。初回がポイントだという。って、俺が凄いんじゃなくて、データを拾ってきただけなんだけど)右打者全てが、右方向への意識が強く、それが出来ていた。あの松田までが、右に打とうとするとは。(いや、やっぱり、お前だけは好きに打っとけ。慣れん事すると型が崩れる)内川・小久保のライト前ヒットはベンチの狙い通りの当たりだったろう。
話が逸れるが、繋ぎの4番としての小久保は十分に機能している。しかし、ここで試合をひっくり返して欲しいといった時には頼れない。あくまでホークスの今の安定した投手力あっての小久保4番だ。4番を作るという課題は来季の最大課題のままで存在している。来シーズン、それを解消する挑戦をリスクを背負って、ベンチは努力しないと、中日打線のようなチームに成り下がる。小久保4番は短期決戦用とまで思って欲しいほどだ。

試合展開にさほど関係が無い蛇足だが、カブレラの代打にはいらついた。プレッシャーにさほど強くない三瀬を助ける役割だった。ベース前でワンバンするようなスライダーは空振りするし、さほどキレてないストレートに「着払い」状態だったのは、心底情けなかった。しかも、なにやら、ニヤニヤしているし。戦う気迫を見せてくれるオーちゃんの方にチャンスをやって欲しい。士気が下がる。

【明日は6・7戦の為の戦い】

この日、勝った事で明日のホークスの先発は、山田となろう。負ければ、和田もありと思っていたが。和田は前回、かなり投げさせているし、6戦目に万全の形で行く為にも山田の方が望ましい。山田が悪けりゃ、大隣・岩嵜を早めにつぎ込み、吉川・ブラゾバンなど未だシリーズを放っていない投手で凌ぐのが望ましい。なんなら、先発3人組(山田・大隣・岩嵜)に3イニングずつ放らせるくらいの実験でもやって欲しいくらいだ。森福とファルキーだけは絶対に休ませて、これも6・7戦に備えさせるべきだろう。

相手はチェンだろうか。この辺は読めない。ソトの可能性もあるのではないか。山井の7戦目に目安がたったから、チェンか。
ホークスの攻撃陣においては、小久保の体調を気遣った起用を求めたい。00年のONシリーズは、さきに連勝したのに小久保がわき腹を故障して負けた。ファルキー同様に大事に使わなきゃならない。
また、チェン・吉見今度こそ倒す為には、多村のほかにもう1枚、爆発力のあるカードが欲しい。それはオーティズか明石かは分からないが、そういったカードを見極める采配も明日は必要だ。小久保を休養させるのに絶好の機会ともなる。





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鷹VS竜 日本シリーズ観戦記3 

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鷹VS竜 日本シリーズ観戦記2 

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鷹VS竜 日本シリーズ観戦記1  

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今年が一番良かった 小斉 

小斉が楽天に移籍となりました。

小斉が育成枠で入団してきた06年、宮崎キャンプに行ったのですが、そこで見た彼の打撃練習は強く印象に残りました。大きく足を上げて、いわゆる「マン振り」と呼ばれる、フルスウィングで、2軍の球場でガンガンスタンドインさせてて、「これが育成ルーキー?冗談やろ。江川クラスやん。」と思ったのを覚えています。その後、2軍公式戦でも2年目の江川とともにクリーンアップを組み、それまでショボかった雁ノ巣打線を活性化させてくれ、即、支配下入りしました。驚く事にその後、一軍に上がった際にはいきなり3番でスタメン出場しました。(王采配の凄まじさよ)しかし、この時、20打席くらいノーヒットだったんですよね。このつまずきが今にしてみると痛かったのかな?あれから、チャンスも少なくなってしまった気がします。監督も変わったし。08年は良くなってきたんだけどなぁ、来年は小斉の年にならんかと期待したもんですが。

技術的な事を言うと、昨年までの小斉は左打者の長距離砲にしては、インコースの捌きがイマイチでした。投手は右投手が多いし、その右投手のほとんどがスライダーを投げる訳で、インが打てなきゃ左打者は厳しいです。
小斉は、アウトコースなんかは強い踏み込みで、おっつけるように(流すって感じじゃないんだよな)左中間に持っていけるんですけどね。だから、無骨な打撃スタイルの割には、意外にヒットゾーンは広かったはずです。課題はインだよなと思っていました。

しかし、今年の小斉は、そのインを強く叩けていました。オープンスタンスにして、グリップを高く構え、上からドーンと振りおろしてくる打撃になって、凄みを感じさせる打撃となっていました。インのスライダーはもちろん、昨年までは差しこまれてセカンドゴロになる事が多かった、インハイのストレートをも右中間に持っていけていました。

ただ、その急激な打撃の成長に守りの成長は追いつかず、いわゆる「守るポジションが無いタイプ」でしたから、今年も一軍入りは難しかったです。なんといっても、経験豊富なベテランと外人さんと同じタイプで競合する訳ですし。
守りは、昨年くらいから、サードもやりはじめてて、サードは、ボチボチと形になりつつはあったのですが(多分、吉本亮の若い時くらいで)、真のポジションとすべき、肝心の外野の守備はねぇ・・・。私は外野守備を最も厳しく診ているってのもあるかもしれませんが、正直、外野の守備力は、オーティズクラスでしたね。
一塁なら、巧いちゃいえませんが、それなりにこなせます。ここで、一塁やDHが空いている楽天への移籍は、またとないチャンスでしょう。どこぞの外人さんとの争いにはなるでしょうけど。ホークスよりも諦めないで済む。

それにしても、こういったチャンスの無い中、小斉は全く腐らず、全力疾走し、一打席も無駄にしていない姿勢が感じられました。統一球になって、大きく成績を落とさなかった事も買いだと思います。(というか、飛距離はのびたんじゃないか)ぜひ、楽天で一軍で活躍して欲しい。初代・育成枠の星として、居場所を掴んで欲しいと強く願っています。




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それはないだろ!!甲藤の減額 

ここでは、意図的に選手個々の契約更改についての話題は避けていました。球団経営・運営に関する話しはそれなりにやっているにもかかわらず。しかし、今回は義憤に駆られ、どうしても一言言わせてください。嫌な気分になる人もいるかもしれませんが。(そういった人の給料の事で、俺がわざわざ人と言い争うのもアホらしいんで避けてた部分もあります)

さきほど、スポーツナビを見たら、なんと甲藤が25%限度幅を越える契約を飲まされたようです。いくらなんでも、それはないでしょう。ひどすぎますよ。昨年、あれだけ中継ぎで頑張って、それで肘を壊したら、ハイ、それまでよ。みたいな更改はいかんでしょう。来年、頑張ったらその分上げるからというエサがあったのかもしれないけど。

昔は、公傷といって、投手が怪我をすれば、現状維持って事もあったくらいなのに。(それはそれでちょっとおかしいけど)まぁ、さすがに現状維持とはいかんだろうと思っていましたが、40%を越えるダウンはない。優勝したんだから、支配下選手には一律に相当なUPベースで査定すべきだとも思います。優勝して、CSなどで得た特別なお金は、まず、今、このチームにいる選手に還元すべきです。
どっかのFA選手やマイナー帰りの選手に目移りして、編成がいかにも仕事してまっせというスタンドプレー的補強に使われるんじゃなくて。変なお金の使い方をせずに現状能力をUPさせるのもフロントの力ではないでしょうか?これで、今後、甲藤がホークスの為に命削ってくれるのかって。こんな無茶苦茶なダウン査定は記憶にないですよ。

それに、こうやって、25%減ルールを形骸化させるのもまずおかしいんです。選手会はこれについて、もっと戦わないと。選手個々の判断に任せる、現状の形でいいんでしょうかね。給料の昇給UP率・額に規制を設ける形、サラリーキャップ制度の制定などとの引き換えに、この25・40%減額ルールを遵守させるような取引も考えるべきじゃないでしょうか?私自身は、現状の一流選手の給料は高すぎると思っている立場ですが、やっと一軍で芽が出た選手には、なるべく多く報いてやって欲しいと思っています。特に中継ぎは、短命になりがちですしね。

これもあまり詳しい事は分からないし、噂段階で触れたくなかったのですが、昨年、杉内がアホなフロントと大揉めしました。杉内からしたら、優勝したのに、あれだけ補強して金を使うなら、こっち(現有選手)に回すべきじゃないのかという想いは、当然あったと思います。その点は非常に理解出来ます。優勝したのに、あれだけ補強されるっていうのは、現状の選手にとって、面白いはずがありません。それで「このチームでいいんだろうか?」と杉内が少しでも考えてしまってもおかしくはなく、あれだけホークス・福岡を愛していた選手だけに逆に裏切られた感が強くなったのかなと。給料自体に文句を言っているのではなく、他に目移りしちゃっている編成の姿勢に失望したのかと。(まぁ、あくまで噂だと思いますけどね。つーか、シリーズ前のこの時期に書くような記事か、タコが)

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王の教えは正しかったのか?柴原洋 

柴原が引退を決断しました。

北九州のびっくり箱とも言われ(?)、印象的なサヨナラ打などドラマチックなプレーを演じてきたこの選手には色んな思い出があまたとあります。(私的には、04年プレーオフ5戦目での9回、レフト前同点タイムリーが最も興奮しました)
しかし、そのなかで、もし、柴原に引退インタビューをさせてもらえるなら、聞いてみたい事、第一は、そのドラマチックなプレーについてよりも「王さんの打撃指導をどう考えていましたか?」という点です。

王さんは、柴原が不調になると打撃練習で「なんで、当てに行くような振り方をするんだ!!しっかり振れ、女の腐ったようなスウィングするな。(この言葉が特に印象的でした。女性の方々、王さんになり変ってあやまります)」と指導されていたようです。
これに対して、当時の島田コーチや新井コーチは苦虫を噛み潰していたようで(苦笑)、「柴原の一番良いのは、バットコントロール。レフト前にチョコンと打てる打者なのに。」という思いがあったようです。(余談ですが、コーチとして、ホークスに盗塁の技術を授け、貢献した島田誠ですが、柴原だけは足が速いのに盗塁の技術を向上させられなかったですね。あの頃は、クリーンアップが飛距離を出せていたので、柴原が無理にガンガン走らなくても良かったとは思いますけど。)

私自身の勝手な想いですが、柴原は逆に王さんにこうして「強く振る」指導を受けた事で、これほど長く現役が続けられたのではないかと思っています。レフト前に打つにしても、強く振ってのレフト前であるべきだと。。(これまた、脱線ですが、レフト前といえば、01年の1番柴原、2番ペドロ・バルデスの1・2番コンビは良かったなぁ。あの二人の逆方向に打つ打撃は、華がありました。)
ましてや、打撃投手のゆるいボールをフワっとレフトに打っていても、技術の向上は無かったのかなと。
私は、打撃の最も良い形は、センターから右(右打者なら左)に強い打球を打てるどうかだと思っています。落合がいつも言う「最も打球が飛ぶセンターが、最も深くなるように、球場設計されている」というのは、至言で、ここに打つ打撃練習をしておかないと早くに打撃が狂ってくると思います。その為には振らないとね柴原の最後のヒットは、その王の教えが染み込んだ、レフト前ヒットだった気がしたのです。強く振って、レフトに打つ、見事なヒットではなかったでしょうか。

私の娘が最もお気に入りの選手が柴原でした。最初に名前を覚えた選手なのかもしれません。雁ノ巣の試合後に柴原がいて、「サインもらいにいくや?」と聞いたら、恥ずかしがって、逃げていったほどで。柴原グッズも家には多数あります。(笑)いつか、柴原が育てた選手を娘とともに応援出来たらと。柴原、お疲れ様でした。

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あるホークスファンの慟哭 

日本シリーズへと駒を進めましたね。私は、昨年・今年のリーグ優勝の方が何十倍も嬉しいし(小久保・松中がいる間にもう一度優勝したかったし)、価値があると思っているので、CS自体には意図的にあまり触れまいと(本当は松中のホームランに鼻血が出るほど興奮したとか人様には言えません)、今は、のどの奥の小骨が取れたくらいの軽い感覚で・・・・いるはずだったのですが、なんなんでしょう、この胸の奥にちょっこし、こみ上げるような気分は。単純に嬉しいとかそういった言葉で片付けられません。それは多分、この小骨が取れて叫べる事、、そう、リーグ優勝して、CSを突破してから言いたかったセリフを、本音丸出しでかませるからでしょう。

「CSなんて、馬鹿げた制度、さっさとやめてまえ!!なんで、リーグ1位の一番頑張ったチームが、こんな罰ゲームに付き合わなきゃいかんのだ。リーグ戦と短期決戦なんか戦い方も強さの意味合いも価値も違うんじゃ!!」という。

CSが盛り上がらないから、もういちど、CS突破をリーグ優勝にすべきとかいう意見を未だに見るにつけ、血圧が上がる気分になりました。もう、それなら、10月までずっと練習でもやっとけ、それで10月にCSのようなトーナメントでもしときゃよかったい、リーグ戦の戦いをなんと心得とるか!!と理屈では無く、怒りの感情に支配されてきました。それほど、私にとっては、CSなど憎むべき制度にすぎません。その制度だった04・05・06年はリーグ戦観に行っても、なんか価値が無いもんみせられた気がしてたまらなかったです。オープン戦みたいな感じで。リーグ戦の1勝の価値を落とす施策なんて、考える方がどうかしている。

何度か書きましたが、あの04年のプレーオフ敗退の試合の場に私はいました。西武の胴上げを見ながら、今後野球自体を観るのが嫌になるほどの虚無感に囚われたのを思い出します。「なんで、2位なん?」と。プレーオフなんかが注目を浴び、興行的に成功しているのは、こうしたホークスファンの苦しみの上に成り立っていた事だけは知って欲しいものです。(昨年の日本シリーズに出られない事なんて、屁でもない想いでした。優勝はしているからね)この苦しみが、マスコミや一般人のサド的な気質に合ったのか、強いものが理不尽に倒れるカタルシスを満たしたのか、逆にプレーオフを何故か価値あるものへと押し上げちゃいました。あそこで、リーグ1位のホークスが勝っていれば、プレーオフなんて盛り上がるはずもなかったでしょう。

とはいえ、私も40歳ちかいおっさんです。本音ではそうでも(本音がいつも正しい訳じゃないですから。感情は理性よりも優先して書くつもりだけど)これだけパも盛り上がり、弱いチームにもチャンスがある制度は続けざるを得ないとは思います。プレーオフによって、パの球団首脳も優勝のチャンスがあると思って、球団経営に力を入れたのも事実だと思いますしね。以前よりも補強にも積極的になった。それでパ全体のレベルアップが図れたとも思います。
ただ、リーグ1位が優勝である事だけは絶対に譲れません。もし、04~06年の制度に戻ったら、私はプロ野球ファンはやめます。もう、バカらしくて付き合えない。

だから、これ以上、ギャースカ言うつもりもありません。なんなら、リーグ優勝者へのアドバンテージも止めたら?CSごときお祭りがもっと盛り上げる為なら、それでもよかろうもんとすら思います。CS敗退ごときで、リーグ優勝の価値が下がるはずもないんですから。少なくともわたしのなかで。
まぁ、それで、ホークスがリーグ2位で日本シリーズにいけても、私には、あまり関係のない話ですがね。多分、そのケースでの日本シリーズ出場には、そう興味を持ってみるつもりはありません。喜ぶ人だけが喜べばいいだけで。(そういった人や風潮を批判するつもりは毛頭ありません。考えが違うだけで)

さっ、こんな戯言は放っておいて、次の日本シリーズを楽しみましょう。本当のお祭り気分で野球が見れます。用事があるので、へたすりゃ、優勝の瞬間は見れないかもしれないのですが。

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